プロデューサーたちばかりではありません。この問題に関しては、ベネディクト・カンバーバッチ氏(39)やキーラ・ナイトレイ氏(31)、ジュード・ロウ氏(43)ら人気俳優や作家、ミュージシャンら計約300人が5月20日付で「英国がEUから離脱すれば、われわれの世界規模での成功は深刻に悪化する」との公開書簡を英紙デーリー・テレグラフとガーディアン紙に寄稿し、EUへの残留を強く求めました(5月20日付米紙ニューヨーク・タイムズ電子版)。
確かに、こうしたEUからの“文化的補助金”などが英国の映画業界に入ってこなければ大変な事態を招きます。そのうえ、EU内に留まっていたことで受けられた関税を含む税制上のさまざまな恩恵までなくなれば、英国での映画やテレビ番組の製作に大きな支障が起きるのは確実です。
さらに問題はこれだけではありません。為替です。離脱が決まり、英ポンドはユーロや米ドルに対して約30年ぶりに急落しました。1ポンドの価値がこれまでより大きく目減りしたわけで、EU各国からユーロで何か買い物をするとき、以前より多額のポンドを支払わねばなりません。
なので、英国の映画配給会社はEU各国で作品を買い付ける際、大幅なポンド安によって、これまでよりさらに高い金額を支払わねばなりません。そうなれば英国で上映されるフランスやイタリア、スペイン、ドイツなどの良質な映画の本数が大幅に減ることが予想されます。