住友商事は13日、ニッケル価格下落を受けアフリカのマダガスカルで進めるニッケル開発事業「アンバトビー」をめぐり、770億円の減損損失を計上すると発表した。
住商は期初の2016年3月期最終利益予想を2300億円としていたが、大幅な下方修正は避けられない。最終利益予想については、他の資源関連の追加減損の可能性もあり、「未定」としたうえで、「なんとか1000億円は確保したい」(猪原弘之副社長執行役員)と強調した。配当は維持する。
中国経済鈍化の長期化でニッケル価格が一段安となり、今回アンバトビーの将来の収益性評価を見直した。「競争力のない鉱山閉鎖などで18年からはニッケル価格が回復し、20年には8ドルを超える見通しで将来性はある」(猪原副社長)と分析している。