第153回芥川賞、直木賞(日本文学振興会主催)の贈呈式が21日夜、東京都内のホテルで開かれた。大ベストセラーとなった「火花」の作者でお笑い芸人の又吉直樹さん(35)と、「スクラップ・アンド・ビルド」の羽田圭介さん(29)に芥川賞が、「流」の東山彰良さん(46)に直木賞がそれぞれ贈られた。
グレーのジャケット姿で登壇した又吉さんは「小説を普段読まない人の中に『いつか読みたい』とか思っている人がそんなにいたんや、というのがうれしかった」と、「火花」への反響の大きさを喜んだ。
文章を書くことが支えになった、という売れない時代を振り返り、「芸人と作家とどっちや?と聞かれることが多い。僕にとってはどっちが上とかではなく両方必要。また面白いものを書いて率直な感想をもらえれば」とゆっくりとした口調で語り、大きな拍手を受けた。
羽田さんは「受賞によって小説という表現形式の尊さに気づけた。ウソの言葉だからこそできることを表現していきたい」。東山さんは「この賞は僕の平坦な作家人生に生じた“不整脈”。今日を一つのピークに、これから先は心を落ち着けてコツコツこつこつと自分の作品世界に戻りたい」などと、それぞれに決意を語った。