世の中で「シュタイナー教育」と呼ばれているのは、シュタイナーが篤志家から頼まれて「自由ヴァルドルフ学校」を創立したときのカリキュラムのことをいう。まことに独創的なもので、0歳から21歳までを7年3期に分けて「真・善・美」を学ばせる。その後、基本は8年~12年一貫教育になった。いまではシュタイナー学校として世界各地に広まっている。
シュタイナー学校では国語・算数・理科・社会も教えるが、基本は年齢にともなって何に「気づく」かが目指される。たとえば幼児は「模倣とお手本」、6年生は「法則性」、9年生は「対極」を学ぶ。すべてに通じるのは集中と弛緩の繰り返し、すなわち「リズム」を重視すること、自分で世界を感じるための絵をいつでも描くことである。絵とはいっても、最初はクレヨンや絵の具を持たせない。まずは黒地に白で描く。光と影を感じるためだ。色を使うときも、濡れた画用紙にゆっくりと絵の具を落としてみる。これは水の力によって色が広がっていくことを体感するためだった。