木を訪れる少年はどんどん歳を取っていきます。そして木に望むものを話します。大人になった彼の望みどおりのものを、木は持っていません。けれども木は与え続けます。望みどおりのものでなくとも、それに変えられるような自分自身の一部をあげるのです。少年はもらうだけもらい、感謝の言葉も口にせず去っていきます。
少年がそうするごとに、このような文章がでてきます。
『And the tree was happy.』
そして最後、もうあげられるものがなに一つ無くなった木は、老いた少年の望みをどうやってかなえるのか。最後に木が与えるものはなにか。木はなにを思うのか…。