【牧野直子の健康ごはん】
料理の主役にはならないけれど、その酸味、香りで料理の味を引き締めたり、さわやかな風味をもたらす名脇役「レモン」。アメリカやチリ産のものが多いですが、最近は広島や愛媛など国産のものも通年、出回るようになりました。
レモンといえば誰もがビタミンCが多い果物だと認識していると思います。実際、レモンは皮を含めると小1個(100グラム)に100ミリグラムのビタミンCが含まれています。これは1日に必要なビタミンC量に相当します。
ビタミンCはシミやそばかすの原因になるメラニン色素をできにくくしたり、肌にハリをもたらしたり、ストレスを和らげる働きがあります。ビタミンCは水溶性で、汗とともに排泄(はいせつ)されるので、大量に汗をかく夏は特に意識してとりたいビタミンの一つです。
また、レモンの酸味であるクエン酸は、ごはんやパンなどの糖質からエネルギーを生み出す「クエン酸サイクル」というシステムをスムーズにする働きがあります。このシステムがスムーズでないと疲労物質の乳酸ができて、疲れやすくなってしまいます。