【牧野直子の健康ごはん】
今回の主役は厚揚げ。水切りした豆腐をそのまま揚げているので、外側は香ばしく、中側は豆腐のまま。豆腐は「畑の肉」といわれる大豆が原料なので、良質なタンパク質で、ビタミンB1やカルシウム、鉄などが期待できます。
さっと焼いてしょうゆとおろししょうがを添えれば、すぐ食べられる一品になります。
豆腐を揚げているので、油のコクが加わり、豆腐よりボリューム感があります。上手に料理に使えば、主菜になる食材です。豆腐が主菜になる料理というと、ポピュラーなのは麻婆豆腐や豆腐チャンプルーですが、ベトナムの家庭料理にもそんな一品があり、それが、今回の厚揚げの肉詰め煮です。
厚揚げだけでは淡泊になるせいか、豚ひき肉や豚バラ肉と組み合わせてトマトと一緒に煮るレシピが多いようです。豚肉もビタミンB1が豊富。ビタミンB1はごはんなどに多く含まれる糖質をエネルギーに換えるのに欠かせないのですが、汗とともに失われるので、汗を大量にかく夏は多めにとりたい疲労回復を促す栄養素の一つです。