【甘利氏辞任 記者会見詳報】 「政治家としての美学、生きざまに反する」 (20/20ページ)

2016.1.29 12:00

金銭授受疑惑に関しての会見で頭を下げる甘利明経済再生担当相=28日午後、東京都千代田区(宮崎瑞穂撮影)

金銭授受疑惑に関しての会見で頭を下げる甘利明経済再生担当相=28日午後、東京都千代田区(宮崎瑞穂撮影)【拡大】

  • 金銭授受疑惑に関して会見で説明をする甘利明経済再生担当相=28日午後、東京都千代田区(宮崎瑞穂撮影)
  • 金銭授受疑惑に関して会見で説明をする甘利明経済再生担当相=28日午後、東京都千代田区(宮崎瑞穂撮影)
  • 週刊文春が報じた金銭授受疑惑について、記者会見する甘利経済再生担当相=28日午後、内閣府
  • 記者会見で閣僚辞任の意向を表明し、眼鏡に手をやる甘利経済再生相=28日午後5時37分、内閣府
  • 一礼して記者会見場に入る甘利経済再生相=28日午後、内閣府
  • 週刊文春が報道した金銭提供の流れと甘利氏の説明
  • 甘利氏をめぐる疑惑が抵触する可能性のある法律

【天を仰ぎ見、暗澹(あんたん)たる思い】

 「しかしながら、その一方で気が付けば、その代償としてとしか言いようがないんですけれども、私の政治活動の基盤である地元事務所、および私を支える秘書の問題で、国民の皆様に対し、大変恥ずかしい事態を招いてしまった事実が判明をしました。国政に貢献をしたいとの自分のほとばしる情熱と、自身の政治活動の足下の揺らぎの実態と、その落差に気が付いたときに、天を仰ぎ見る暗澹(あんたん)たる思いであります」

 「この1週間、報道された事案の真の内容を知れば知るほど、一体全体、なぜこのようなことが起こったのか、自問を繰り返す日々が続きました。同時に、なぜ秘書は自分に報告、相談をしてくれなかったのか、忙しすぎて地元に目が向かなかったことが原因か、などと深い悔恨の思いがおりのようにたまってまいりました」

【事務所を立て直す責任】

 「一介の秘書ではなく、よりによって地元事務所長という、事務所を統括する立場の人間が、その道を外れてしまったこと。いやそれ以上に、そうした事態に至っていることを、およそ報道されるまで見逃してしまった自分自身を責めました」

 「もはや統括すべき人間が不在となる以上、事務所を一から建て直す責任は、支部の代表者たる私自身にあります。改めて地に足のついた政治活動を実施していく責任が、衆議院議員としての私にはあります」

 「今回の事案報道により、野党の皆様に経済演説を聴いていただけないばかりか、国会審議にも支障をきたしかねない事態となりました。このことは、本来、安倍政権を支える中心的立場の人間が、逆に、安倍政権の足を引っ張るという、安倍内閣の一員としての閣僚・甘利明にとっては、誠に耐え難い事態であります」

【秘書に責任転嫁できない】

 「何よりも、希望を生み出す強い経済を推進してきた閣僚・甘利明が、そのポストにあることを理由とされて、重要な予算審議に入れないなど、いささかといえども、国政に停滞をもたらすことがあってはなりません」

 「私自身に関わることが、権威ある国会での、この国の未来を語る建設的な営みの足かせとなることは、閣僚・甘利明の信念にも反します」

 「閣僚のポストは、重い。しかし、政治家としてのけじめをつけること、自分を律することはもっと重い。政治家は結果責任であり、国民の信頼の上にある。たとえ、私自身は全く関与していなかった、あるいは知らなかった。従って、何ら国民に恥じることをしていなくても、私の監督下にある事務所が招いた国民の政治不信を、秘書のせいと責任転嫁するようなことはできません。それは、私の政治家としての美学、生きざまに反します」

 「安倍内閣は、経済最優先で取り組み、わが国経済は緩やかな回復基調が続き、ようやく、もはやデフレではないという状況までやってくることができました。15年以上続いたデフレの重力圏から脱却できるかの瀬戸際にあります。デフレから脱却し、強い経済を実現するためには、本予算、および重要関連法案の一刻も早い成立こそが求められており、その阻害要因となるものを取り除いていかなければなりません。もとより、私もその例外ではありません」

 「国会議員としての秘書の監督責任、閣僚としての責務、および政治家としての矜持(きょうじ)にかんがみ、本日ここに、閣僚の職を辞することを決断しました」

 「さきほど、この会見の趣旨と、私の辞意については、安倍総理にご連絡をいたしました。この会見の後に、官邸に伺って、直接、お伝えをいたします。ありがとうございます」

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