新緑の美しい季節になりました。「目に青葉、山ほととぎす、初がつお」(山口素堂)という江戸時代の俳句が有名ですが、青葉も、ほととぎすも、初がつおも、俳句で言う春の季語です。
かつおは赤道付近で産卵し、海流にのって日本海にやってくるのが、春の初がつおです。さっぱりとした赤身が特徴で、身はあっさりと引き締まっています。
さっぱり赤身の初がつお
通常は半身、サク、刺し身などいろいろな状態で販売されています。かつおに限らずほとんどの魚は、空気にふれる表面積が多いと鮮度の落ちが早い、というのが原則です。つまり、すぐ食べるのでなければ刺し身よりサク、自分でさばけるのであれば半身の物を選びましょう。1人暮らし、もしくは家族が少ないのだけれど食べきれるかしら…という心配はご無用。調理法や味付けを変えると、意外とぺろりと食べられてしまうものです。お好みの厚さや切り方にできるので、料理の幅も広がります。
色は鮮明な赤い色がよく、皮と身の間に脂肪が多くあるものを選びます。ただし、脂肪の多いものは鮮度の落ちが早く、鮮度が落ちるにつれ生臭さが増します。また、切り口が虹色に光っているものは鮮度がよくないかつおです。