≪「手開き」なら包丁いらず≫
どうです、今にも泳ぎ出しそうなこのマイワシ。梅雨が始まるこの時期に脂が乗り、型も大きくなるイワシを丸ごといただきましょう。
イワシ(鰯)の名は、「弱し」から転じたと言われています。イワシの稚魚のほとんどが他の魚に食べられてしまうからなのだそう。また、鮮度落ちが早いためという説もあります。
つやが新鮮な証拠
イワシは青背魚の代表。良質のアミノ酸、タンパク質も豊富ですが、注目すべきは良質の脂肪酸です。動脈硬化を防ぎ、血液中の中性脂肪や悪玉コレステロールを減らすEPAとDHAを多く含んでいます。また、カルシウム、リン、マグネシウムも豊富。成長期の子供、中高年の方におすすめの食材です。
おすすめのイワシは、太って丸みを帯びたもの。ぬめっとした感触のものがいいです。細く硬いものは脂が乗っていません。つやのないもの、脂焼けしやすいので色合いの鈍いもの、黄色みがかったものは避けましょう。
イワシのうれしいところは、丸ごと食べられるところ。頭と尻尾を落としてワタを取るだけで、小骨までおいしくいただけます。ちなみに鮮度がいいイワシはウロコが残っていますので、包丁の刃先で尻尾から頭の方へとなでるようにそぎ、はがしてください。