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日本の「色」をとことん再現した匠 吉岡幸雄の途方もない高速挑戦 松岡正剛 (1/5ページ)

2015.6.1 19:20

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)

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 【BOOKWARE】

 吉岡さんとは早稲田文学部の2年違いになる。片や文芸学科、当方は仏文科。ただしオヤジが違う。吉岡常雄は大阪芸大教授ともなった世界の染色研究者で、わが松岡太十郎は無名の悉皆屋(しっかいや・呉服商)だ。もっとも伯父さんが両方とも日本画家だった。

 早稲田を出てからの吉岡さんは、紫紅社という美術工芸図書の版元をおこして、すごい仕事をしていた。日本の意匠や染織や髪形を次々に網羅する全集を企画編集していったのだ。ぼくも雑誌・単行本とともに美術全集や美術番組をつくってきたが、吉岡さんの独特の展開には及ばない。ところが昭和63(1988)年、42歳になった吉岡さんは「染司よしおか」の5代当主になると、染師福田伝士と二人三脚で一挙に日本の伝統色の再現にとりくんだのだ。それからの活躍は目を見張る。薬師寺や東大寺の伎楽装束計80領をすべて植物染料で再現したものを見たときは、涙が溢れてきた。

「日本の色辞典」』の209色の単色を堪能してほしい

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