バングラデシュは、今年度(2015年7月~16年6月)の国内総生産(GDP)成長率が7%超となる見通しだ。同国政府によると、15年7月~16年3月の成長率は7.1%で、前年同期の6.6%から加速。カマル計画相は、年間成長率が政府が目標とする7%初突破の達成はほぼ間違いないとの見通しを示した。現地英字紙デイリー・スターなどが報じた。
今年度3月までの成長率の内訳は工業が10.1%で前年同期比0.4ポイント減、サービス業が6.7%で同0.9ポイント増、農業が2.6%で0.7ポイント減だった。1人当たり国民総所得(GNI)は前年同期から150ドル(約1万6520円)増加して1446ドルだった。
同国は、輸出も好調を維持している。同期の輸出額は前年同期比9%増の229億ドルだった。専門家によると、輸出額の8割を占める主要品目の衣料品が、夏を控えた欧米で需要が伸びたのが要因だ。
カマル計画相は好調な経済について、政治の安定が要因と分析。「(1971年の)独立以来、初めての7%成長を実現する」と述べ、バングラデシュ経済にとって大きな一歩になるとの見解を示した。